糖尿病の治療方法と予防法@症状や対策の知識について
糖尿病の治療法|食事療法と食品交換表
食事療法を難しくしているのは食品の選び方。ダイエッターは別として、食品の栄養素やエネルギー量に通じている人は少ないはず。わかりにくい数値をもとにしてあれこれやるだえけで、すでにストレスかも。
幸いにことに昨今は判りやすい図表が発表されれています。カロリー値や含有成分だけならネット上でも利用可能なサイトはいくらでもありますが、糖尿病治療という明確な目的がありますから、日本糖尿病学会の「糖尿病食事療法のための食品交換表」の利用がおすすめです。
この表は、普段よく口にする食品から約500種を選んだもので、類似の食品同士に分類し、同じ分類内なら、置き換えることがっできる、交換可能な範囲を表にした、たいへん便利なものです。
食品のエネルギー量と重量は簡単にわかりますし、他の食材に簡単に置き換えができるので、献立に悩むこともなく、同じ調理法でバリエーションを拡げることもたやすくできます。
糖尿病食事療法のための食品交換表を利用するコツ
①自分に「必要なエネルギー量」「必要な栄養量」を算出。
②「80kcal=1単位(交換表の基準)」で、配分や交換の範囲を把握。
③よく食べるものをチェック、すでにある献立表を食べたい献立にアレンジ。
糖尿病の治療法|食事療法
糖尿病がインスリンの不足や欠乏が直接の原因です。インスリン不足の状態では、ブドウ糖をはじめとする栄養はエネルギーとして十分活用できなくなります。結果、細胞は栄養不足に。
しかし、ブドウ糖自体は生産されますから、血液中に使われないブドウ糖がどんどん増えてゆきます。「高血糖」とはそんな状態。放置しておくと合併症の発症を招いてしまいます。
食事療法の重要性はまさにここにあり、食べ物の質と量をコントロールすることで、必要な栄養が不足しないよう供給することが目的です。栄養バランスが十分で、その人にあったエネルギー量の食事に切り換えるのが食事療法の基本です。
糖尿病の段階にもよりますが、食事療法は一番効果のある方法の一つです。また、他の治療法と併用することで効果的に改善を進めることもできます。ここで言う食事療法は、特別な食事のことではなく、1日の摂取エネルギー量を制限するというアプローチです。
摂取エネルギーを制限したうえで、「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」の三大栄養素、身体の維持に必要なビタミンやミネラルなどを過不足なく供給できるようにします。
ここで重要なのは、それまでの食事の偏りを改めることになります。時には個人的な好みにバッティングすることもありますが、健康的でバランスのよい食事にすることは糖尿病治療だけでなく、健康全般にとって大きな意義があり、糖尿病ではない人の生活習慣病予防、健やかな生活のための健康食としても良い方法です。
糖尿病の予防|ダイエット成功のポイント
中には頑張ってみても減量がうまくいかないケースもあります。そのような場合は、主治医に相談するのが良いでしょう。
「超低カロリー食」「食事日誌」「教育入院」「肥満糖尿治療薬の処方」等、個人差を考慮した指示がありますが、主治医の指示に従って継続的にダイエットを進めます。
減量を功させるポイント
1.肥満の今が減量と血糖値改善のチャンス。軽度のうちなら糖尿病は治癒可能です。
2.運動療法は、メディカルチェックを受けること。自分の思う以上にあちこちガタがきているかも知れません。関節症や他の合併症の有無や、医師の注意を十分理解して療法に進みましょう。
最初は軽い運動から。筋肉や関節に過剰な負担をかけないよう気遣いつつ、じょじょに筋肉をつける運動を加えていきます。
3.ダイエットにつきものの停滞期やリバウンド。「こりゃあダメだぁ~!」と投げ出さず、あせらず地道に努力すれば、必ず乗り切ることができます。
4.早食いは禁物です、「ゆっくり、よく噛んで食べる」を身につけましょう。また、満腹まで食べるのもNGです。
5.医師とも相談しつつ薬はなるべく減らす努力を。減量の基本は食事と運動です。
糖尿病の予防|ダイエットプランと目標
肥満糖尿病予備軍、軽度の糖尿病患者の場合、体重減少は糖尿病予防や治療の第1歩。なので、ダイエットは基本中の基本となります。細胞が本来持っているインスリンの感受性を回復させ、正常な血糖値に抑制するためには、まず体重を減らすことから始めます。
日本人の場合、体重が5kg減少すると、インスリンの感受性や血糖コントロールが、明らかに改善することが期待できます。減量は、食事療法と運動療法の組み合わせで行うと、無理なく効果的にすすめることができます。
基本的には、食事療法で摂取エネルギーを減らしつつ、運動療法で代謝改善を進めてゆきます。すると太りにくい体質に。
減量に成功しても血糖値等、症状に改善が見られない場合や、減量自体がうまくゆかない場合は、補助的に薬物療法を実施することがありますが、肥満糖尿病の場合、だいたい減量のみで解決してしまいます。
美容目的のダイエットとは違い、一気の減量を目指すのでなく、短期長期の対策を組み合わせる2段階方式が無理なく減量できてオススメです。短期で効率よく減量できるポイントまで下げ、あとは長期で気長に、確実に減量を進めます。
短期プラン
1日の摂取カロリーを「標準体重×20キロカロリー」程度に抑え、2~3ヶ月で3~5kgの減量をめざし、運動は補助的に。
長期プラン
1日の摂取カロリーを「標準体重×30キロカロリー」程度に抑え、毎月1kg~の減量を目標にします。このとき、運動量は短期よりも多く、1日最低 200~300キロカロリーの運動を日課に。
最終目標
BMI 20~24kg/m2 程度を目標に。
減量は手段にすぎません。効果的な方法と心得てください。目的はあくまでも血糖値を正常範囲にキープすること。また目標達成後、気を抜く人が多いのですが、体重と血糖値を好適な範囲に維持できるよう、努めることも大切です。
糖尿病の予防|肥満とBMI値
糖尿病は一部をのぞき、予防は十分可能な病気です。ではどのようなことに気を遣うべきか。ここでは糖尿病の予防としてダイエットに触れてみたいと思います。
予防の前に一つ。現代人は、食べ過ぎ、運動不足になりがち。これが肥満になる人は後をたちません。肥満状態であるだけでも、軽度の糖尿病状態になる人は珍しくないのですが、早期肥満解消につとめることで、血糖値を正常に戻す事ができます。
しかし、面倒がって放置、結果本格的に糖尿病になる人が多いと言われます。
このような肥満による糖尿病を「肥満糖尿病」といい、患者数は2型糖尿病の6割以上であり、現代日本では最も多い糖尿病タイプです。
肥満になってもみっともないくらい…特に健康に異常は感じないし…などと思っていませんか?肥満はすでに異常事態です。度合いが高まれば高まるほど、糖尿病や動脈硬化症などの生活習慣病リスクがアップします。
では肥満とはどういう状態なのか?
単に体重が増えただけではなく、エネルギーの摂取と消費のバランスが崩れ、必要以上に体脂肪が増えた状態を肥満といいます。
体脂肪の正確を測定するのは難しく、現在は、BMI(ボディーマス指数)値を得て、判定する簡易な方法が広く知られています。
BMI値
BMI=体重 (kg) ÷身長 (m) ÷身長 (m)
・BMI 8.5未満: やせている
・BMI 18.5~25.0: 普通
・BMI 25.0以上: 肥満
身長から標準体重を出すには、「身長 (m) ×身長 (m) ×22(理想体重)=標準体重」の式を用います。
BMI25以上ではいろいろな生活習慣病が起きやすくなります。さらに、27を超えると糖尿病リスクは通常の2倍になります。
肥満になると、糖代謝を支えるすい臓などの各組織が、肥満に対処するため全力で活動します。その状態が長引くと各組織はオーバーワーク状態に陥り、異常が起こり始めます。結果、糖代謝のサイクルは狂ったままに。
このような状態は他の症状も招きがちで、いくつかの症状が連鎖しつつ、糖尿病や他の病気の発症にいたるので要注意です。